日本万華鏡大賞公募展は、万華鏡を目一杯楽しんでやろうという参加者にあふれています。まず身の回りのものを見渡して、ひとつのものをピックアップする。
きのこ、かえるのおもちゃ、星、花、海、招き猫、卵、木琴、猫、米、ひのきの香り、象形文字、割れた鏡などなど。それらがどうしたら万華鏡になっていくかが、また万華鏡のように千変万化、それぞれのアプローチの方法が違う。
万華鏡の味になる調味料は、不思議であったり、昔懐かしさだったり、地球を愛する気持ち、音や香り、絵画、文字への想いなど様々なひと味がきいている。
そしてここから、楽しい万華鏡にするための、さらなる隠し味が調理される。技術を凝らしたミラーマジックによる映像美、熱による空気の上昇気流で回転を作る科学マジック。アナログな万華鏡をハイテク化し、さらにそれをローテクに戻し、誰もが楽しめる手作り感を加味する。そんな万華鏡を覗くと、未来が見えるのでしょうか? 思いを伝える手紙のように映像が出てくるのでしょうか? 星よりも大きいぐらいの人間の気持ちを映像に変えるのでしょうか? 楽しい万華鏡を作るヒントが日本万華鏡大賞展にはあふれています。でも真似をするのは止めてください。アイデアを加えていけばこんなにも素敵な万華鏡が生み出せるのですから。
第6回展には中国から12点の応募がありました。李鴻寛(リフォンクァン)さんは11点応募し、1点が佳作に入りました。身の回りのものをリサイクルして万華鏡を作っており、その研究心に脱帽です。奮志強(センシキョウ)さんは1点応募。また作新学院の生徒さんたちの力強い作品に、万華鏡はこんなにも白由に遊べるのだと感動しました。
今回は11歳(単独出品)の小学生から76歳までの方が出品し、この年齢差のある方々が、同一線上で競うことができるのも万華鏡の素晴らしさかも知れません。また夫婦、親子などカップルでの応募が多いのもうれしいことです。
グランプリの桐林恭子、亨さんの「不思議の森のきのこ」は、誰もがひかれる不思議なものへの興味を、楽しいきのこの森として表現してくれました。怪しい光を放つきのこが木から採れてミニ万華鏡になっているのも嬉しい!
アイデア賞の竹島正斗志さんの「がんばるかえるくん」は、本当にがんばれかえるくん、と声を掛けたくなるぐらい健気。かえるくんの足がこんなにも楽しい万華鏡にしてくれるなんて、ありがとうかえるくん!
ヴィジュアル賞の中村和正/ミヱ子さんの「星のしずく」は、ともかく美しい映像美にこだわった作品で、ミラーの扱い方に冴えが見られます。グランプリの桐林夫妻ともども、中村夫妻も初期からの日本万華鏡倶楽部のメンバーで、大賞展の常連がトップ入賞したのは、選考委員にとっても嬉しい出来事です。
第6回展から索尼探夢(ソニーたんもん)賞(北京でソニーが運営している科学館の名前)、静岡人類史研究所賞が新設されました。また誠志堂マイヤーズ・オーナーであった今田冨士雄さんを祈念した賞と、日本万華鏡倶楽部副代表として活躍された今田冨江さんの賞は一緒になり「今田賞」として、若い才能を発掘していきます。
第6回日本万華鏡大賞公募展の応募総数は83点。若干減少傾向です。受賞作品15点、佳作17点、エントリー作品51点が、大阪市立科学館まで展示され、その後は佳作以上が全国を巡回します。
大賞展を開催してみたいと思う全国の科学館、美術館はご連絡ください。多くの方に素晴らしい万華鏡を見てもらいたいと考えています。 |